伊勢原大神宮 (いせはらだいじんぐう)  大神宮さん (だいじんぐうさん)

[〜心と祈りのふるさと〜 万事円満を記念する 伊勢原大神宮]
 伊勢原大神宮由緒
 ○鎮座地
 当社は、神奈川県伊勢原市伊勢原３−８−１、小田急線伊勢原駅北口から徒歩８分のところに鎮座いたしております。当地は、古来霊峰大山参詣の重要拠点としておおいに賑わいました。今日でも、伊勢原市の社会・経済の中心として益々発展を続けております。境内は良く整備され、鎮守の森は市民の憩いの場としても愛されています。
 ○御祭神
 天照皇大御神 (あまてらすすめおおみかみ)
 豊受姫大神 (とようけひめのおおかみ）
 うまし国伊勢 (三重県) の地に鎮座されている皇祖天照皇大御神様と豊受姫大神様とを奉祭しております。天照皇大御神は皇室の御先祖であると同時に、国家の守護神でもある日本最高の神様です。イザナギノミコトとイザナミノミコトとの間に誕生され、生活の上で最も重要な太陽を象徴される日神として、あつく崇敬されてまいりました。崇神天皇の御代まで、大神様は皇室に奉祭されておられました。しかし、大神様の神命を受け、同じ建物での奉祭を畏れられた天皇のお考えにより、皇居の外に別殿を作り、奉祭されることとなりました。そして、垂仁天皇の御代に、神意により、うまし国伊勢原の地に鎮座されることになったのです。一方、豊受姫大神は天照皇大御神のお食事を司どる御饌神として、雄略天皇の御代に、伊勢の地に迎えられた大神様です。五穀を司どる大神として、後世広く崇敬されました。
 ○由緒・社殿
 当社の創建は、徳川家康が豊臣氏を滅ぼし、長い戦乱に終止符を打ち、天下に平和をもたらした江戸時代初期の元和年間(1615〜1624)のことであると伝えられております。元和六年(1620)、伊勢の国の人山田曾右衛門と鎌倉の人湯浅清左衛門は、大山参詣の途中、千手原という松原に一夜の宿を求めたところ、水音が聞いて開墾可能であることを悟り、当時このあたりを支配していた中原代官成瀬五左衛門の許可を得て、開発に着手したのです。そこにだんだんと粕屋あたりより人が集まり、現在の伊勢原市街の基礎が形成されました。曾右衛門は、この新しい開拓地の鎮守として、故郷伊勢の神宮の神様を勧請し、奉祭することにいたしました。こうして創建された当社の御祭神に由来して当地は伊勢原と呼ばれるようになりました。ところで、江戸時代には神仏習合思想のため、多くの神社には別当寺が置かれておりました。当社にも照見山神宮寺という普化宗の寺院がおかれ、神社の管理に当たっていました。伊勢の地では、天照皇大御神が内宮に、豊受姫大神が外宮にそれぞれ奉祭されています。当社も、これにならい両宮が別々に奉祭されています。関東には珍しい両宮を別けて奉祭する社殿形式は古く、江戸時代に編纂された『新編相模国風土記稿』にもそのように出てまいります。内外両宮共に神明造りです。
 ○境内神社
 天兒屋根命(あまのこやねのみこと)を奉祭する春日神社と宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を奉祭する稲荷総社を境内社として、お祀りしております。