神社情報
伊勢原市
比々多神社
ひびたじんじゃ三の宮さま
さんのみやさま
御祭神 豊斟渟尊 天節明玉命 雅日女命 日本武命 (相殿) 大酒解神 小酒解神
由緒 比々多神社の歴史は大変に古く、神社付近より発掘出土した遺跡遺物などから推測すると、当神社の始源は今から約一万年以上前まで遡れる。社伝によると、比々多神社の鎮座は初代天皇の神武天皇六年、人々が、古くから祭祀の行われていた当地を最上の地と選定、神を祀る社を建立し、相模国の霊峰大山を神体山とし、豊斟渟尊を日本国霊として祀ったことに始まるという。第十代崇神天皇の7年、神地「神戸」を奉られ、次いで、孝徳天皇の大化元年(六四五)に至り、相模国の国司・布勢朝臣色布知によって社殿の改修が行われ、一対の木彫の狛犬が奉納された。更にこの年、現在相殿に祀られている大酒解神・小酒解神の二神が合祀されるに伴い、「ウズラミカ」と称される須恵器が奉納されたという。
なお、この狛犬一対とウズラミカは、共に、江戸時代の官撰地誌である『新編相模国風土記稿』(1841年成立)に紹介されており、現在は、市の重要文化財、県の重要文化財に指定されている。
天平15年(743)、竹内宿弥の裔孫・紀朝臣益麿を比々多神社の初代宮司として迎え、同時に第四十五代聖武天皇より荘園を賜わる。第六十代醍醐天皇の御代、延喜年間に全国の主要神社の名簿(これを『延喜式神名帳』という)が作られることになった時、比々多神社も登録され、以後、式内社(『延喜式神名帳』記載神社のこと)として国幣(朝廷より賜わる幣帛)を奉る神社となる。これより先、第五十三代淳和天皇の天長9年(832)、相模国国司・橘朝臣峯嗣を勅使として当国総社「冠大明神」の神号を天皇より賜わる。この神号は『吾妻鑑』建久3年(1192)8月9日の条にもみえる。即ち、征夷大将軍源頼朝が妻政子の実朝出産に際し、その安産祈願のため相模国の社寺に神馬を奉納したという記事の中に、比々多神社が「三宮冠大明神」の名をもって列記されているのである。南北朝、室町時代になると戦禍によって神領の大部分を失い、また、明応年間(1492~1501)に、社殿を兵火によって焼失し、天正の初め、社地を埒面から現在の地に移転遷座し、更に、天正19年(1591)、比々多神社が相模国の名社であることを知った徳川家康によって社領10石が寄進されるに及び、漸く社頭の復興をみるに至った。以後、家忠・家光以下十二代の将軍から神領の寄進がなされ、明治維新に至る。明治6年社格を郷社と定められる。戦争が始まり大東亜戦争に突入すると、比々多神社境内の宮鐘も資源回収のため供出せられたが、終戦後、氏子崇敬者の幸福と平和を願って、人間国宝香取秀真氏に新鐘の制作を依頼した。
昭和25年秋、香取秀真・正彦父子制作による第二の宮鐘が完成し、境内に設営された。そして、現在、比々多神社は事始めの大神様として、近隣はもとより広く関東一円の人々より篤く崇敬されるに至っている。
年中祭事 歳旦祭・元旦大祈祷 除夜の鐘と同時に斎行される式典で、氏子・崇敬者の1年の家内安全・交通安全・商売繁盛などを、祈願者1人1人の氏名を御神前に奏上、祈願します。
節分祭(2月節分の日) 立春の前日の厄除招福の行事で、毎年、氏子・崇敬者の中から選ばれた年男年女の奉仕によって、午前10時・正午・午後3時の3回、境内で「節分宝まき」を行います。
祈年祭(2月17日) 春の始めに五穀豊穰・産業繁栄を祈る祭で、氏子・崇敬者が健康で仕事に従事できるように祈願します。
例大祭(4月21・22日) 三宮祭の名で親しまれている当神社の例大祭には、神輿の他に三基の山車が出ます。その三基の山車の頂上には各々、仁木弾正・熊谷直実・加藤清正のカラクリ人形が載せられており、神輿と共に氏子区域を巡幸します。境内では約200軒の植木市が開かれます。
国府祭(5月5日) 大磯町の神揃山と大矢場で斎行されるこの祭は、平安時代、国司が国府の総社において所管内の主要神社を奉祭したことに始まります。神揃山では「座問答」の神事が、大矢場では国司祭が行われます。
まが玉祭(5月下旬) 文化の継承と地域の活性化を目的としたお祭です。境内・社務所において茶道、書道、武道などの発表展示、夕刻には雅楽の夕べが行われます。
大祓式(7月・12月) 知らず知らずに人々が犯した罪・穢れを祓い清め、健康で明るい生活が送れるよう祈願します。
正祭・招魂祭(10月17日) 崇神天皇より当神社に神地「神戸」を賜われたことを感謝する祭で、続いて、比々多地区内の慰霊祭が執行されます。
新穀・勤労感謝祭(11月23日) 実りの秋に五穀豊穰を感謝し、あらゆる産業発展に感謝する祭です。
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